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2006年3月15日 (水)

半世紀の子守り

 J?WAVEからインタビューの申し込みが来ましたが、どんなコトを聴きたいのやら。

 “サントリーの嗅覚”は、あまりに面白いので繰り返して読んでいます。サントリーが初めてウイスキーを蒸留して売り出したまでは良かったが、全然売れなかったために樽の中で熟成が進み、かえって良いウイスキーができてしまったそうで……。
 そのウイスキーを仕込むための資金は『赤玉ポートワイン』の売り上げで稼いだそうです。そう言えばあの赤丸がついた瓶、昔はどこの家庭にもありましたが、最近見なくなりましたね。
 小学生の頃、自然科学や機械工学、保健医学などをマンガにした本で、『家の救急箱に常備しておく物』のリストには『ぶどう酒』が入っていました。気付け薬か何かに使っていたのでしょうか? しかし救急箱に収まる『ぶどう酒』ってどんな瓶に入ったどんな製品だったのでしょう? 正露丸のニオイが付かなかったのでしょうか? これは調べてみる価値が……、あるかな? 今度『置きぐすりの愛心堂』が来たときに訊いてみよう。

 え?と。……樽の話をしようとしていたんだ。
 ウイスキー樽に使われている木材は、アメリカンホワイトオークだそうで。伐採して自然乾燥後、丸太のまま船に乗るのか半製材で来るのか解りませんが、2年から5年乾燥させるそうです。材の状態によっては10年も寝かせるものもあるとか。
 ブレンダーさんも興味深いが、ウイスキー樽の職人さんの話も聞いてみたくなりました。
 そうして長期間乾燥させてから樽になり、ウイスキーの原酒(ニューポット)を詰められて長い仕事に就くわけですが。タンニン・ポリフェノールといった物質を原酒に移し、逆に原酒からは粗いアルコールやイオウ化合物のような不純物を取り除いて行きます。これは木でなくては不可能な仕事。
「海草のような香りのイオウ化合物」と言っていますから、恐らく『硫化メチル』のことだと思います。ごく薄い硫化メチルは『江戸むらさき』の香りがしますから。その成分が樽に詰められているうちに消えてしまうそうです。
 初めのうち「蒸発したんだろう」と考えていたそうですが、研究を進めているうちにどうやらそうではなく、樽の内側を焼いた炭の部分が触媒となって、分解されていることが解ったそうです。これはすごい。
 1丁(と数えます)の樽は平均して5回ほど使われます。と言っても1回の仕事が10年以上ですからトータル5?60年『仕事』をするわけですが、それでも木材のエキスはしっかりとウイスキーを育てるのです。
 う?ん。『木材』のことをまだまだ知っておかなくてはいけないような気がするぞ……。

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コメント

確か、赤十字が被災者などに配付する支援セット(正式名称は知りません)にも本当に小さな瓶に入ったウイスキーがあったような気がします。パニック状態から回避する為だったような。硫化メチル・・・・なんだかブルーベリージャムも安物には「江戸むらさき」臭のするものがあるようです。(ぼやけた記憶に頼ったコメントで済みません)

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