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2006年8月15日 (火)

手動の自動安全機構

 『フューエルセーフ』って用語がありまして、大きな意味では『安全機構』ですね。故障に備えて同じ機械が最初から2組ずつ付いてたり、自動車なんかだと重大故障に陥る前にエンジンの回転を抑えちゃったり、『最寄りの修理工場まで何とか自走できる』機構をそう呼ぶこともあるようです。
 今回の139万世帯大停電(産経iza)、あの鉄塔には1系3本×2の高圧線がかかっていまして、どちらかの系にトラブルがあっても別の系がバックアップすることになっていたそうです。ところが、両方いっぺんにやられちゃった。想定外。

 この事故でさかんに引き合いに出されているのが、99年11月に狭山で起こった航空自衛隊T33練習機墜落事故。あれは1954年あたりにライセンス生産が開始された古い機体でした。確か第二次大戦にぎりぎり間に合わなかった戦闘機がベース。
 その報道で、久米宏(だったと思う)が「まかり間違って住宅地に墜落していたら……」と詰るように喋っていたことに非常に腹を立てたことを思い出します。
 『まかり間違わない』ために、パイロットはエンジンが止まった機体をぎりぎり最後の瞬間まで操縦したに違いありません。なぜなら、機体を捨てて脱出する『ベイルアウト』を基地に対して報告しながら、その後13秒も飛び続けて実際に脱出したのは墜落の数秒前だったから。
 それも、「まず助からない高度」になっての脱出で、これは『脱出装置の整備不良で殉職したのではない』ことを示すためではなかったのかと見られています。
 同じようなコメントを新潟県中越地震の際に古館伊知郎が言って、やっぱり私は腹が立った。新幹線『とき』の脱線事故に対して「このようなことが二度と起こらないようにしてほしい」と……。

お前は、時速200キロで走ってる電車が脱線したのに怪我人すら出てないことを何とも思わないのか?

 ドイツ新幹線(IEC)の事故では、200人以上の死傷者が出たのだ。私はこの日から古館伊知郎が嫌いになった。

 もう20年も経ってしまった日航機事故も、予備を含めて2系あった油圧パイプが一度にやられちゃった状態でした。操縦のための油圧をほぼ完全に喪って、エンジンの推力で必死にコントロールを続けるフライトスタッフの奮闘を知ることができるフラッシュがあります
 墜落までの飛行ルートを再現して、その時のコックピットの様子をフライトレコーダーの音声で伝えるものです。ご覧になったことがない方は一度は見てください。
 
 今回、わずか3時間で電力供給を再会できたとは言え、『電力供給は止まりうる』ことが明らかになってしまいました。しかも、東京を麻痺させるアキレスの腱の場所とその切り方までしっかり報道されちゃったし。東電さん、鉄塔のアンカーボルトはしっかり溶接しちゃってくださいね。

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コメント

 臭気判定師匠  キャスターになると正義の味方になってしまうんですね。職業病なんでしょうね、あれ。

バトラー先生自分の意見が『世論を代表している』と錯覚してしまうのではないでしょうかねぇ。特に古館伊知郎は目から入った情報を脳を通過させないで口から出す名人でしたから、余計にたちがわるい。

臭気判定師匠 プロレス中継ならいいですけどね。 それに、隣に座っているおじさんも、みなさん、頷きマンですからね。「それ、違うんじゃないの」と言えばいいんですが。

いつも楽しく拝読しています。「フューエルセーフ」って、もしかして「フェイルセーフ」のことではないですか?私の勤務先だった会社ではお馴染みの言葉だったので気になりました。

『フェイルセーフ』ですね……。『フューエルセーフ』は自動車関係の用語だったようです。(汗ご指摘感謝です。

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