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2007年5月28日 (月)

こどもニオイ相談室

 え?。8時半を回りましたが、まだ書くことが決まりません。普通8時には書き始めて、40分あたりには推敲やっているのですが。これわいけません。
 こんな時のために、取っておいたネタを出すしかありませんな。今年の年明けに、埼玉県の某市立小学校5年生男子から寄せられた質問。研究発表か何か、取材の依頼ってことでメールが来ました。

�@世界一くさい物質はなんですか?
�Aそれらは何からできていますか?
�Bなぜくさいのですか、原因は何ですか?
�Cどんな臭いに似ていますか?
�Dそのせいで、救急車や、警察が出動したことはありますか?
�Eそのにおいを消す方法はありますか?
�E最後に、運動の後など、靴がくさくなりますが、原因は何ですか?
�Fそのにおいを消すにはどうすればよいですか?
�Gまた、におわないようにする方法はありますか?

 さぁ?て。いろいろ聴いてきましたが、簡単なようで難しい質問ですねぇ?。

 関係ありませんが。昨日庭で蚊取り線香焚いたのですが、線香を載せるトレーに“にゃぢ毛”が入っていたらしくて、一時モノ凄い悪臭が庭に立ちこめてしまいました。

 それでわ回答↓を…。
�@世界一くさい物質
 まず、「くさい」つまり人間が「におい」を感じることができる物質は約40万種類もあります。
 このうち、普通に生活していて感じる可能性があるにおい物質は200?300種類だと言われて
 います。
 これを大きな種類別にしますと
 a.いおう化合物
 b.アルコール類
 c.アルデヒド類
 d.ケトン類
 e.脂肪酸(しぼうさん)類
 f.エステル類
 g.フェノール類
 h.酸素(さんそ)化合物
 i.アミン類
 j窒素(ちっそ)化合物
 k.飽和(ほうわ)炭化水素
 l.不飽和(ふほうわ)炭化水素
 m.芳香族(ほうこうぞく)炭化水素
 n.モノテルペン
 o.脂環式(しかんしき)炭化水素
 p.塩素とその化合物
 このようになります。
 このうち、においが強い物質が多いのが「a.いおう化合物」と「j.窒素化合物」です。
 
 その物質のにおいの強さを表す基準として、私たちは『閾値(いきち)』という用語を使います。
 物質をどんどん薄めて、何ppm(ピーピーエム)になった時ににおいが感じられなくなるかを表すものです。ですから、数字が小さくなるほどにおいは強い
 ということになります。
 ちなみに、『ppm』とは『百万分の1』をあらわす単位です。
 いおう化合物の中で、一番薄くてもにおいを感じる物質は
 第1位『イソアミルメルカプタン』    (0.00000077ppm)
 第2位『ノルマルアミルメルカプタン』 (0.00000078ppm)
 第3位『ノルマルブチルメルカプタン』(0.0000028ppm)
 以上のようになります。
 昨日、ニューヨークでガスのようなにおいがたちこめる事件がおこりましたが、このにおいの正体が『メルカプタンのようなもの』だと言われています(excite)。
 下水などがくさったときに発生することがあります。

 窒素化合物の中では、とび抜けてにおいが強いものは1つだけです。
 『スカトール』(0.0000056ppm)
 これは、人間のオナラの中にもふくまれている物質です。「スカンクガス」なんて呼ばれることもあります。
 ほかには、酸素化合物で『ジオスミン』(0.0000065ppm)がにおいの強い物質でしょう。これはカビのにおい物質です。
 これらの中でも、『イソアミルメルカプタン』『ノルマルアミルメルカプタン』のにおいの強さはダントツです。

�A何からできているか
 参考ですが『ノルマルブチルメルカプタン』の場合、「炭素原子4個・水素原子10個・いおう原子1個」でできています。


�Bなぜくさいのか?
 人間の鼻、『嗅覚(きゅうかく)』と呼びますが、これは目で見る感覚『視覚(しかく)』と並んで非常に大事な感覚です。
 「いたい」「あつい」「つめたい」などの感覚は、一度脊髄(せきずい)を通って脳に届きますでも「くさい」という感覚と、「何かが飛んできてぶつかる」という目で見た情報は、脊髄を通らないでそのまま脳に入ります。それだけ危険が大きい重要な情報だからです。
 特に、においの中で「何かが燃えているにおい」「何かがくさっているにおい」は、自分に危険がせまっていることをつたえる情報ですから、非常に敏感(びんかん)です。
 火がせまって来たら、目で見る前にわかった方が安全ですし、食べ物が腐っていても、目で見てもわからない場合がありますが、においをかげば腐り始めていることがわかります。
 そのため、ものが腐ったときに発生する『いおう化合物』。ものが燃えるときに発生する『アルデヒド類』は特にくさく感じるのです。
 参考までに、アルデヒド類でいちばんくさい物質は、『ノルマルオクチルアルデヒド』(0.00001ppm)です

�Cにおいのせいで救急・警察が出動したことがあるか
 ニューヨークの「ガスみたいなにおい事件」では、19人が救急車で運ばれて病院で手当を受けています。
 でも中毒したわけではなく、くさいので気分が悪くなった程度のようです。
 日本でも同じように「すごくガスくさい」事件が起こったら、ガス会社の緊急車両や消防車が出動すると思います。騒ぎになったら当然パトカーが来て現場に人が近寄らないようにするでしょうね。

�Dそのにおいを消す方法はあるか?
 外の空気中にひろがってしまったら、集めて消すのはまず不可能です。毒ガスでもない限り、そのまま薄まるのを待つしかありません。
 もし、部屋の中に充満(じゅうまん)したのであれば活性炭(活性炭)で吸い取ってしまったり、酸やアルカリの物質に接触(せっしょく)させて分解(ぶんかい)させることは可能です。

�E運動のあとの靴のにおいの原因
 運動すると汗をかきます。人間のてのひらと足のうらは、特に汗をかきやすい場所です。
 そのため、靴に汗がしみこむことになります。汗そのものはあまりにおいがしませんが、汗の中には人間の体から出たいろいろな物質が溶けています。
 この物質が靴の中や皮膚(ひふ)にくっついているバクテリアの栄養源になって、バクテリアが繁殖(はんしょく)します。汗にとけこんでいる脂肪やたんぱく質などが分解されて、におい物質である『いおう化合物』や『脂肪酸(しぼうさん)』に変化します。だから、くさくなるのです。

�F靴のにおいの消し方
 いろいろありますが。普通の家庭で実行できるのは『水と洗剤で良く洗い。日に当てて良く乾燥させる』方法が一番です。あと、最近は『ファブリーズ』や『リセッシュ』という名前で布製品の消臭スプレーが売られています。
 実験しましたが。かなりくさい運動靴の場合には、びしょびしょになるまで吹きかけて完全に乾かさないとにおいは消えませんでした。洗った方が安くすむようです。

�Gにおいわないようにする方法
 『汗をかかにようにする』ことは不可能ですから、『におい物質を作り出すバクテリアがはたらかないようにする』のが現実的でしょう。
 ・はいた後、すぐ靴箱にしまったりしないで。日に当ててよく乾かす。
 ・靴をはく前に、足にパウダーや抗菌スプレーを吹く。
 ・月に1回は靴を洗う
 できることはこの程度ですね。
 最近はバクテリアが発生しない『抗菌繊維(こうきんせんい)』の靴も作られているようです。

そのほか、においについてのいろいろなことは。私のブログ『においの事件簿』を読むか、ブログのコメントで質問
してください。よろしくおねがいいたします。

ちなみに…。お礼のメールは来ませんでした。情報量が多すぎてフリーズさせてしまったのか? まあ、そんなモノだって気もしますが……。

この人に相談したい。

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コメント

小学五年生、ちょっと難しかったんでしょうか…。それにしても、お母さんはちゃんとお礼をさせねばなりませんね。ところで、夫婦はなぜ同じにおい(比ゆではなく)がするのでしょうか?また、なぜ人のうちには独特のにおいがあるのでしょうか?以上質問でした。

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