« 鉄道乗りまくり週間 | トップページ | 高温高速でかかれ! »

2007年11月27日 (火)

煮込んじゃいけないおでん鍋

 日曜日の沼津からの帰り、小田原駅は行楽帰りのお客さんでごった返しておりまして、小田原名物かまぼこやら練り物やらのお店は大にぎわいでした。
 試食してなかなか美味かった、季節限定の『まいたけ天』ってのを買い求め、家で大根やガンモと一緒に“おでん似”にしてみました。“似”ってのは、具材が少なすぎてとてもおでんと呼べませんので。
 こーゆー場合、“練り物”はやたらぐつぐつ煮込んではいけません、味が抜けちゃいますから。後から入れて中まで温めるくらいのつもりで丁度いい。
 んで。我が家の場合煮汁は残しておいて、いろいろ味が出た汁に別の具材を足して翌日また楽しむ。今度は“ちくわぶ”だの焼き豆腐だのコンニャクだの、味を吸って美味くなるモノ中心。汁に味も足します。
 初日は昆布とカツオだしに酒と薄口醤油だけ、翌日はそれに濃い口醤油と三河みりんを足して濃い味にします。

 そう言えば、“ちくわぶ”なる生麩の製造途中みたいな食材、地方によっては名前すら知らないところもあるようです。ちなみに、北海道の実家では入らなかった。そして芋はなぜかジャガイモじゃなくて里芋でした。北海道のジャガイモじゃ崩れて溶けちゃいますから。
 しかし『おでん』って料理、どうやら『煮込み田楽』が略されたモノらしいです。ってコトは、味噌塗って焙る豆腐田楽が元々のお姿ってことになる。
 池波正太郎先生の時代劇小説にも「酒と煮豆腐だけを売る屋台」なんてのが出て参ります、この“煮豆腐”が味噌田楽とおでんの過渡期の状態なんだろな。中には“煮売屋”なんて店も書かれておりまして、これはいわゆる総菜屋か?

 家で作る食事ではなく“おでん屋”なるもの、結構いろいろと思い出が染みついておりまして。その昔、私が小学生だった頃、家族で時々食事をするお店がまさに“おでん屋”でした。今思えば親父が馴染みの店だったに違いない。
 そのお店は、しばらくして少し大きな飲み屋になり。その後だんだんと高級な店になって行きました。どうも親父が勤めていた土建屋御用達だったようで、その店に何かあると社員が手伝いに行くこともあったと、後に聞きました。
 その後、その店は札幌駅前の複合ビルの中に移って、いわゆる『良い店』となりました。親父の方は土建屋を定年となって、そのビルの管理会社に嘱託となって勤め、相変わらずその元おでん屋に通っていたそうです。
 後年、妻(当然私の母)を亡くした親父がほぼ毎晩、勤務を終えてからやって来て、ひれ酒を飲みながらほとんど決まったメニューを食べていったそうです。羨ましいのだかわびしいのだか……。

 その店に一度だけ連れて行ってもらったことがありますが。大きな四角い鍋で静かに煮えていたおでんの姿は、もうありませんでした。できたらもう一度行ってみたいような気もしますが、私には勘定も敷居も高すぎる。

« 鉄道乗りまくり週間 | トップページ | 高温高速でかかれ! »

ニオイも香りも関係ないコト」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1489635/39731727

この記事へのトラックバック一覧です: 煮込んじゃいけないおでん鍋:

« 鉄道乗りまくり週間 | トップページ | 高温高速でかかれ! »

2016年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック