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2008年3月21日 (金)

臭気判定士のお仕事?嗅覚検査

 先日、『ワイン生産者が自分の鼻に500万ユーロの保険』って記事を書いたのですが。人間の鼻の感度ってのは全くバラバラなモノでして、それにその人の生活環境や経験なんかも感度に関係してくるものだから、『この辺が普通』って線を引ける絶対的な尺度がありません。
 唯一『これだけのニオイが判れば鼻に異常なし』って判断できるのが“基準臭”による嗅覚検査です。

 これ↑がそのキット。右の、箱に入った5色の小瓶が“基準臭”前の記事でも名前を出した“T&Tオルファクトメーター”って試薬のセットから、だいたい真ん中あたりの濃度を1本ずつ抜き出したものです。
 病気や事故なんかで後天的に嗅覚に障害が発生した場合、必ずこの5種類の試薬のどれかが判らなくなるんだそうです。

 “ニオイ紙”ってプレパラートの先端にちょっとだけ試薬を付けます。いま付けているのは『E液?スカトール』です。ニオイじゃなくて鼻の奥が痛くなるような刺激感として捕らえるヒトもいる。

 このように5本セットで渡されます。このうちの2本にスカトールが付いている。他の3本は見た目同じに何か付いていますが、『対照液』ってニオイがしないブランクです。嗅ぎ比べて間違いなく2本を選び出さなくちゃいけません。薄いから気を散らしていると判りません。

 被験者が真剣にニオイ紙を嗅いでいる間、試験管はじっと待ちます。プレッシャーにならないよう気配も消して、そこにはいない位の状態になります。
 試薬の下にペーパータオルが敷いてありますが、試薬瓶を置いたときに音が出さないための工夫です。初めて検査を受ける人は、メチャメチャ緊張してますから全て無音で作業です。で、あまり緊張させないように、上手く嗅げるような呼吸のしかたなんか教えます。

 で、同じ方法でABCDEと5種類の試薬を嗅いで、全部2本ともかぎ当てられたら合格。もし1種類外したら、その試薬で2回再検査します。でも2種類以上外しちゃったらアウトです。
 前に紹介した『嗅覚測定』って実験と、この嗅覚検査が臭気判定士の主なお仕事です。
 以前にトリビアでやっていましたけど、『アメリカまで行って世界で一番クサいスニーカーを嗅ぐ』なんてコトはやりません。

 嗅覚検査は臭気判定士の全員が行うワケじゃありませんが、実験でニオイを嗅いでもらうパネルさんを選ばなくちゃいけませんから、だいたいのヒトは経験します。


こんな仕事もしています。

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コメント

面白そうです、やってみたいです。って、遊びじゃないか。

先日大嶋女史に検査をしていただきました。たしかに...気配がありませんでしたshockさすが石川先生のお弟子さんですねhappy01

ひろぽんさんどもです♪実は。何と1回検査を受けるのに9000円もかかります。shockムイカリエンテ様ありがとうございました。実はブログを時々覗きに行ってます。よく遠くまで出張に行くな?。(美味い物食べてるな?)と関心していたり。

>ムイカリエンテ様先日はお世話になりました。お褒めの言葉を頂き、大変嬉しく思いますhappy01もっと気配が消せるよう、日々精進します。目指せくノ一です。次回更新も是非弊社をご利用くださいませ。

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