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2010年1月 6日 (水)

リリスの体液

 2010年は『においの年』なのでしょうか。1月1日から朝日新聞の朝刊社会面で『探嗅』というにおいを主題にした特集が連載されています。

 1回目の記事は、母子間の「におい」を介したつながり。母親が仕事で1年間外国に出て行って、日本に残った幼い娘さんはお祖母さんに面倒を見てもらっていたのですが、その娘はその間に母親の顔を忘れちゃった。

 で、1年後にお母さんが帰ってきた時には、お母さんは「知らない人」になっていたのですが。お祖母さんが「ほら、ママよ。いいにおいがするでしょう」と言ってにおいを嗅がせたとたんに母を思い出したそうです。

 そのエピソードが、童謡『おかあさん』の詩を生むきっかけになったそうです。

 その娘さんは、ママのにおいを嗅いだ瞬間に、忘れていた空港で母親を見送った時の光景まで全部思い出したって言うから、においが脳や記憶に働きかけるパワーってのはやはり凄い。

 母と子のにおいを介した関係ってのは乳児の頃から形成されるようで。目が開いていなくてもちゃんとおっぱいを吸いに来るのは母乳のにおいを認識しているから。

 長崎大の先生が「赤ちゃんが最初に覚えるのが母乳のにおい」とおっしゃっていますが。もうひとつ、覚える以前に刻み込まれてしまうにおいが存在しているのではないかと思います。

 出産前の赤ちゃんは羊水に漬かっていますから、当然生まれる時も羊水まみれで出てきます。でも胎内で呼吸器に羊水が入り込まないように鼻がふさがるようになっているらしい。赤ちゃんを水に潜らせても水を吸い込んでむせないのはその機能のおかげだとか。

 で、赤ちゃんが「外」に出てきて第一声で泣くわけですが。その時に、ひと口羊水を飲み込んでしまうんだな。この羊水が有用菌とかいろいろなものを含んでいて、非常に赤ちゃんの役にたつらしい。

 ってコトは、母乳以前に赤ちゃんの嗅覚は『羊水のにおい』を認識しているはず。その後分娩室の中にある空気を吸うので、羊水のにおい+清浄空気+消毒薬などが赤ちゃんの嗅覚には逐次認識されるはずです。本人は覚えているはずもありませんが。

 「産湯を使った時の盥の木目を覚えている」とか言ったのは誰だったっけ? ならばその時の『におい』も記憶のどっかにあったはずだな。

 物心が付いた後であれば、ママの香水や化粧品を「ママのにおい」と後認識できますが。嗅覚と聴覚ぐらいしか働いていない乳児が、教えられてもいない母乳のにおいを認識できる理由として、『へその緒を通さない母との「接触」が羊水を体内に取り込んだことから始まる』ってのが関わっているのではないかと考えてみたり。

 その嗅覚の特性を利用して「悪臭も良い匂いと認識させる」研究を花王さんがやっているらしい。(GiGAZINE→日経ビジネスONLINE)

 簡単に言ってしまうと。漂っている「におい」をどうするこうするじゃなくて、それを嫌でも嗅がなくちゃならない人間の嗅覚のほうを一時的に改変するんだな。これをどう表現したら良いんだ? トランスフォームじゃなくてメタモルフォーゼじゃなくて、クロックアップじゃないな……。

 説明すると長くなるから明日にするか。9時になちゃったし。勤務時間スケジュールで動いております。今日もいろいろ手続きであちこち行かなくちゃいけない。あ、新宿京王で駅弁大会やってるぞ。

Usagiya

 関係ないけど阿佐ヶ谷の「うさぎや」昭和の香りぷんぷん。あなたは何のにおいを感じますか?

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