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2010年10月 5日 (火)

厚着で大丈夫?

 先ほど、ネットで国勢調査の提出を済ませました。何て楽なんでしょ。これならわざわざ戸別訪問しないでポストに入れておいてもらうだけで済んでしまいます。

 ところで。

 昨日神奈川県は「厚木市を除いて臭気指数で規制」と書きましたが、それじゃ厚木市はどーやって悪臭について規制をかけているのかと言いますと。これも昨日書いたんですけど『特定悪臭物質』ってもので規制をしてます。

 では『特定悪臭物質』って何なのかと申しますと、アンモニアを始めとする悪臭の原因になりやすい22種類の化学成分が法律でもってピックアップされておりまして、それぞれに「工業団地にある工場だったら、煙突なんかからアンモニアを○○ppm以上出しちゃダメ」と決められております。

 これを測るのは臭気判定士の仕事ではありません。環境計量士さんの仕事です。環境計量士でさらに臭気判定士資格を持っていらっしゃる人も結構います。

 この規制方式は、化学物質を機械で測るのだから非常に正確です。OKかNGか、きっちり白黒ついてしまいます。

 ただしそれは。工場などで製造する製品が決まっていて、どの行程からどんな排気ガスが出るのかはっきり解っている場合に限られます。特定22物質を測れと言われたら、それぞれの濃度をきっちり測ってくれますけど、それ以外の物質が出ていたとしても測ってもらえません。最初に言っておいてくれないと、現場の道具も実験室の準備も全然違ってくることがあるから。

 それと同じような件で、ニオイで困っている現場でよく聞かれる言葉なのですが。「何の成分が入っているのか分析できない?」って相談。

 これはムリ。

 何故かと言うと。分析屋さんの作業は全てJIS規格で決められていて、ちゃんとマニュアル通りに作業すれば正しい結果が出るようになっています。だいたいの場合。

 ……そう言えば昨日の“世にも奇妙な物語”は面白かったな。『殺意のマニュアル』とか、『はん祭』の広末涼子良かったな〜。関係ないけど。

 なので、マニュアルには『煙突から出ている排気の中に含まれるアンモニアの測り方』ってのがちゃんと書いてあります。でも、『その辺に漂っている何だか解らないニオイ成分の測り方』ってのはありません。

 何故なら、到達目的がはっきりしてるからマニュアルが成立するのであって、『目的そのものを捜す』作業ってのはマニュアル化できません。技術者が自分でマニュアル組立ながらやるしかない。当然メチャクチャ時間と手間がかかりますから、費用はすごくかかります。しかも喜んでやってくれる分析屋ってのは、あまりいないと思う。

 かように。化学分析ってのは融通が利かない。その昔、22物質に含まれない悪臭物質が煙突から出まくって、周辺は苦情の嵐。でも測定しても22物質については「問題なし」なものだから。担当者は何で苦情が出るのかがさっぱり判らない。

 困り果てて東京都の環境科学研究所に相談したら、ここで行われたのがその当時開発されたばかりの嗅覚測定法。測ってみたら臭気濃度が1万近かったとか。そりゃ苦情が出て当たり前。

 ……てな具合に。特定悪臭物質だけで規制しようとすると、解決が難しい場合もあります。レストランなんかの調理排気などがまさにソレで。咳き込んじゃうほどのカレーの調理臭を化学分析しても。恐らくアルデヒド系がちょろっと出る程度で、何も解らないと思います。

 ……で何で厚木市だけ特定悪臭物質規制なの? 誰か教えて。

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コメント

某県で臭気判定士をしている者です。

>で何で厚木市だけ特定悪臭物質規制なの?

推測になりますが、昔作った条例をそのまま運用しているのではないでしょうか。臭気指数の方が新しい規制方法ですし、私の住む県でも似た事例があるようです。

りん様
ありがとうございます♪
やはりそれが最大の理由でしょうか?
しかし何故頑固に厚木市だけが(以下略

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