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2011年7月22日 (金)

サイクロン! 浄ぉ化ぁ~!

 築地川の案件からこっち、水がらみの案件が続いてきておりまして、今度は浄化槽なんだな……。東京23区では絶滅しましたはず。市部でもかな? でも多摩環には浄化槽係ってのがまだあるな。

 それはそれとして。

 「普段は何ともないのに、雨が降ると突然家の中に臭気が出る」って案件で調査に伺ったところ、埼玉県でまだ下水道が敷設されていないところでした。当然浄化槽。

 ちなみに「浄化槽?なにそれ?」ってヒトのために構造図を貼っておく。

17 これは環境省の『浄化槽サイト』から拝借。下水道が来てないところでは、それぞれの家でもってこーやって水処理をしなくてはいけません。各家庭で小型の下水処理場を装備しているようなものだな。

 トイレ水やらお風呂の水やら台所の水が左から入ってきて、先に嫌気槽をふたつ通ります。ここにいる微生物は酸素なしで活動する連中で、有機物食って硫化水素やアンモニアを作ります。だからこの部分はどーしたって臭い。

 その悪臭物質がたっぷり溶け込んだ処理水を、3段目の「ばっ気槽」でもって酸素を消費しながら活動する微生物に食わせてやると、水はめでたく汚れもニオイもなくなって川に流しても安心になります。

 さっきも書いたように。都内ではほとんど浄化槽を見かけないし、そんなにトラブルを起こす事例もないので浄化槽はあまり詳しくありません。しかし家を調べて臭気の発生状況と考え合わせると、『犯人は浄化槽じゃね?』と結論に至ります。お得意の消去法です。

 この案件も、『雨が降ると突然強いニオイが出る』って症状がポイントです。雨の降り始めには独特のニオイを感じることがありますが、こちらは雨が降った後の臭い。

 ちなみに雨が降り始める時のニオイは、植物が土壌中に排出した精油が湿度の上昇に伴って鉄分と反応してできる“ペトリコール”って物質らしい。私には『ホコリっぽいニオイ』として感知されます。

 調べていくと、どうも浄化槽周辺で不審な点が散見されます。「合併浄化槽なのにブロアが小さい、どうみても単独浄化槽用のブロアに見える」「増築した時に敷地内に雨水升が作られているけど、何かそれを浄化槽に入れてるように見える」

 何で雨水はニオイがないのに、浄化槽に入れるとニオイが出るのかと言いますと。さっき構造の所で書いた『最初の2槽は嫌気なので臭い』ってヤツです。この、後で好気菌に食わせてやらなくちゃいけない臭気物質がたっぷり溶け込んだ水の中に雨水が「どーっ!」と入ってきますと、そーっと流れているから大人しくしていたニオイガスがかき混ぜられて分離しちゃう。缶ビールを思い切り振ってから開けるようなものです。噴き出しちゃう。

 で、大型の浄化槽だとブロアもそれなりに大きいから、吹き込んだ空気は苦情が出ないように専用の空気抜き管で排出するのですが、こちらの場合サイズがそれほどでもないためか、空気抜き管が見あたらない。つまり「どーっ!」と雨水が入ってきて急上昇した槽内水面分の空気がどこ行くのかわからない。

 たぶんそこらのマンホールから出るしかないと思うのだけど、浄化槽マンホールがどうやら気密型なんだな。行き先不明です。

 調査時にニオイは出ていなかったけどここまで推理。後は雨待ちするかムリヤリ水を流し込んでニオイを発生させるかだな……。

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